物語のはじまりはじまり。

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即座に飛び起き、男と距離を取る。 「これは私とした事が、申し遅れました、私、夢先案内人と申します。どうぞよろしくお願いします」 男はあらかじめ用意されていたメモを読んでいるかのようにスラスラハキハキと自己紹介を済ませる。 「あぁこちらこそよろしくお願いします…じゃなくて!どうやって入ってきた!」 …危うくこの男のペースにのせられるとこだった… 「いやいやまぁまぁ落ち着いてください、決して害を及ぼす者ではありませんので、といっても睡眠の邪魔をしてしまったのはとても申し訳ないと思っておりますが、ここはまぁまぁ落ち着いて、とりあえず座りましょう」 男に促されるまま、俺はゴミ山をかき分け床に座る。男も同じように俺と向かい合うように座った。 「さて、単刀直入に用件を申し上げます」 黙って男の用件とやらに耳をすます。
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