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「…責任…?」
「そうだ。今回の事は、あんたがフェストゥムを連れて来たようなものだ。だから、次にまたフェストゥムが現れるようなら、あんたに片付けてもらう。」
連れて来た、と言われても、アクセルには覚えがない。
だが、自分は記憶喪失だ。と言っても、総士にとってみれば最低な言い訳にしか聞こえないのだろう。
そう判断したアクセルは、わかった、と返答せざるを得なかった。
アクセルはまず、形だけながらも身体検査をさせられる事となり、呼ばれたAlvis所員らしき大人の女性の案内で医務室に連行される事となった。
アクセルの後ろ姿を見送った一騎は、その場に残った総士に睨みを利かせる。
「どう言うつもりだ総士。フェストゥムが現れる事は前々から分かっていた事。だからファフナーがあるんだろ。なのにアクセルのせいにして…一体どう言うつもりだ、総士!」
一騎が総士の両襟をつかみ、目の前の幼なじみに詰め寄る。
「…一騎…。君には分からない事だ。君には…。」
総士は一騎の手を払いのけ、一騎に背を向けて静かにその場を離れ出す。
「またそれか!何も言わなきゃ、何も分からないに決まっているだろ、総士!」
そんな幼なじみの背に向かって、一騎は心からそう叫んだ。
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