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「フェストゥムだ…!」
「フェストゥム、だと?」
聞き慣れない言葉に惑いそうになるが、こちらを攻撃する以上は敵に変わりはない。
そう判断した彼は、島で一番高く盛り上がっている山の頂上を見た。
島のあちこちに民家があるが、それには不似合いな、機械的な壁のようなものが立ちはだかっている。
その山頂にこそ、それはいた。
神々しささえ見える金の駆体を、ただ直立不動のまま佇ませている。
「俺の名は真壁 一騎(まかべ かずき)。この島の住人だ。俺は、この島を守る…!」
小さな飛行機にも見える黒い機体は旋回すると、真っ直ぐにフェストゥムと呼んだ金色の物体に突進していく。
彼には関係の無い話だ。
島の事も。
フェストゥムと呼ばれるものも。
だが何かが引っ掛かって抜けないでいる。
「ちっ…何だか分からないが、頭ン中がモヤモヤして離れないんだな、これが。俺の名は………アクセル…?そう、アクセル・アルマーだ。真壁と言ったな。手伝ってやるよ!」
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