序章・クローゼットに潜むストーカー

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一人の女性が、街を歩いている。 女性は少し顔色が悪かった。 すれ違う人が思わず目を見張ってしまうほど顔色の悪い女性が、ただ目的も無く歩いていた。 その顔色の悪さは何か悪い病気のそれのようだったが、実は違う。 彼女はストーカーに悩まされていた。 来る日も来る日も無言電話が彼女の携帯と家電を鳴らし、神経を容赦なく削る。 その上、仕事を終えて帰る度に家具の配置が微妙に変わり、そのストーカーが家の中にまで侵入しているのは明らかだった。
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