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父親は青年を、その家の仏間に安置されている遺体のもとへ、案内する。
だが、彼らは仏間にたどり着き、呆然とした。
煌々と燭台の上の蝋燭が照らす中、誰が見てもわかる明らかな異常。
仏間に寝かされていたはずの遺体が、消えていたのだ。
当然それから騒ぎになり、必死で遺体を捜索したが見つかることはなかった。
その騒ぎの最中、死んだ青年の祖母がぽつりと呟いていた。
「火車だ…火車が来てあの子の体を盗んでいったんだ……」
それを聞いていたのは、青年の妹である高校生の少女ただ一人。
事件はここから始まる。
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