さよならおかえり

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「ただいま。」 雪の降るこの大雪原で、僕はこの一本の花の咲かない枯木に手を添えた。 ここは僕と君の思い出の場所であり、僕と君の遊び場であり、何より僕と君の最後に笑った場所だ。あの時の事は今でも忘れない。 「アツヤ、また一緒にサッカー、やろうよ」 喋ればあの時の事が頭の中に蘇り、また頬に涙が流れ落ちる。それはアツヤとの別れが悲しかったから。アツヤとまた笑う事が出来ないから。・・・アツヤと、また一緒にサッカーが出来ないから。 そんな事分かっていても、どうしても信じれなくて、信じたくなくて、だから僕は-・・・、 「アツヤ、」 さよならなんて言わないよね ただいまって、さっきの僕みたいに言って帰ってくるよね 僕は待っているから アツヤが帰ってくるのを待っているから 信じているから だから、 ◆さよなら お か え り (なんて悲しい笑顔で言わないでね) ――― * 落ち微妙だな 091111
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