プロローグ

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 その存在は、誰しもが知るものである。  通達を受けた者は、非情にも三日後には、その命を落としてしまうと。  しかし“それ”の詳細。発行元がどこなのか。どういう目的でこんなものが存在するのかは、通達を受けた本人しか知らない。  そして対象者は、その詳細を口外する事を禁ぜられる。  もし口外する様な事があれば、口外した対象者だけではなく、耳にした者まで消されると言われている。  世間ではその存在は“不幸の通知”と恐れられている。  だがしかし。  果たして本当にそうなのだろうか。  くどい様だが、その存在の詳細は。  受け取った者しか知らない。  
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