Castel vania Memorry🌃

死から生へ…

神父は口に手を当て考え込んだ。

「…なるほど…お気の毒に…心中お察しします」

シェールはうつ向いた。

「…すみません…こんなこと神父様に話しても…」

シェールはポロポロと涙が滴る。

「最初は熱がある程度の症状でした…でも…段々赤い斑点のようなモノが身体…中に…」

シェールは涙する自分の顔に手を当てる。

「症状は悪化するばかり…うう…可愛いあの子が…段々と…醜くなっていくようで…うう…」

シェールは膝を付いて号泣した。

「もし…このまま…いやぁ！！このままもし…あの子が！！」

神父はしゃがみ、膝を付いて号泣するシェールの肩にそっと手を当てる。

「…呪いの病…かかってしまえば命を落とす病…」

シェールは泣き叫ぶ。

「いやぁ！！あの子が…あの子が！！そんな…」

号泣するシェール。神父はしばらく黙り込み、決心したように立ち上がる。

「…貴女は…どう思いますか？神が与えた命というものを…」

シェールは顔を上げた。

「…え？」

神父が突然何を聞いてきたのか話が見えなかった。神父は更に意味不明な言葉を話し出した。両手を後ろに組み、膝まづくシェールの周囲をゆっくり歩きながら語り出した。　

「私はずっと疑問に思っていたのです。この世の全生命は全知全能の神が与えた。そして…神は地球という住むべき環境を与えて下さった。」

神父は立ち止まり、シェールに手を差し伸べ訴える。

「しかしどうでしょう？人間は互いを差別し、互いを憎み…殺し合う…更には運命は不平等…一体誰に責任があると思われますか？」