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─カランカラン.
「いらっしゃいませ~‥あら華美ちゃん!」
喫茶フリージアの気さくな店員木佐さんが出迎えてくれる。
「‥もしかして傘忘れちゃったの?」
「そうなんですよ。だからしばらく雨宿りして行こうかなーと思って。」
「ふふ‥いいわよ。いつまででも雨宿りしてらっしゃいな。どうしてもやまない時は傘貸してあげるから☆」
「ありがとうございます!じゃあ、雨やまなかったらお言葉に甘えちゃおっかなー?」
席に座りながら私は店内を見渡す。
カウンターにサラリーマンふうのスーツを着た見知らぬオジサンが一人いるだけ─か。
"相変わらずお客さんいないのねー"などと思いながら、紅茶とサンドイッチを頼む。
ふぅ。
なんだかため息が出ちゃう。
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