1.~別れ~

6/10
前へ
/13ページ
次へ
  "まぁ人生長いんだもん。こんな日もあるよねー‥" なんて自分を納得させていると、木佐さんが紅茶を持ってテーブルにやってきた。 「お待たせしましたー‥って華美ちゃん?」 「なんだか元気ないみたいね…。」 "─そうかな?" 私って顔に出やすいタイプじゃないと思ってたのにな。 木佐さんに言われてなんだかショックな私がいた。 「‥華美ちゃん。無理はしちゃダメよ?泣きたい時は泣いたっていいんだから。」 ─フッ. と心が軽くなる。 木佐さんはそれ以上は何も言わず、静かに紅茶をティーカップへ注ぐ。 私も静かにそれを見ていた。 紅茶のかおりが微かにただよう。  
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加