大事な君

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悠『莉菜遅いよな?俺見てくるわ』 恭『おう。俺待ってるわ』 病室を出て自販機のある場所に向かった。 『いぃじゃん?今度遊ぼうよ』 ……病院でナンパか? 莉『離してよ!』 ……莉菜の声? 角を曲がると莉菜と… 莉菜の腕を掴む見知らぬ男。 よく見れば入院患者。 『今度遊ぼうって言ってるだけじゃん?』 莉『だから無理だってば!あたし彼氏いるんだから!』 俺の中でイライラのスイッチが入る。 悠『莉菜!』 莉『………悠護』 莉菜は泣きそうな顔をしていた。 この状況を見て、俺が怒ってると思ったんだろう。 『あんた何?』 悠『その子の彼氏だけど?』 『ふ~ん…あんたもしかして大谷さん?』 悠『何で知ってる?』 『あんた有名だから』 悠『あっそ。取りあえずこの子俺のだから』 そぉ言って莉菜の手を取り俺は歩き出した。 『ふ~ん…略奪しがいあるじゃん?』 男が呟いていた事を俺は知らなかった。 莉『悠護…?』 悠『んっ?』 振り返ると莉菜は俯いていた。 莉『怒ってる…?』 悠『怒ってないから。ただ心配しただけ』 莉『…ありがと』 そぉ言い莉菜はニコッと笑う。
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