六月、梅雨の季節

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「それで、俺が毎日お前にチューをすればいいか?」 俺は、腕を組みながら俯きながらモジモジしている鈴音にそう言った。 そしたら、もの凄く期待しているのか俯いていた顔を『バッ』と上げて、餌を強請(ねだ)る子猫のような眼差しを俺に向けてきた。 「えっ、いいの!?」 誰も良いとは言ってないんだけど。 「それじゃあ、さっそく……」 そう言いながら鈴音は俺の両肩を掴み、おもむろに自分の顔を近づけてきた! 「おい!?誰も『良い』何て言ってねぇだろうが!!」 しかし、鈴音は俺の問い掛けには全く反応を見せず、どんどんかお……唇を近付けてくる。 おーっと!!目標との距離、残り15センチであります! 鈴音も琴音に勝ると劣らない怪力で、俺には悔しいが対抗することはできず、どうする事もできましぇーん。
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