ラクトガール

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「やだなぁ、別に泣きませんよ、ただ、返されても僕が付けるわけに はいきませんから、困ると言えば困りますけどね…」 「……そう……」 ……えっ? 「……ちょっと、十夜!今、わたし声に出してたの……?」 「いいえ、パチュリー様は心でそう思っただけですよ?」 「じゃあ、……なんでわたしの考えた事をあなたが知ってるの!?」 「……聞こえましたから」  意味が分からない………わたしは声に出してはいない……しかし十夜には聞こえている……でも、わたしは声に出してない……でも、十夜は聞こえたと……………訳が分からない! 『この子ちょっと変わった力があるんですよ』  不意に、初めて十夜と会った時の咲夜の声が思い出される……  ……だとしたら、考えられることは、ただ一つ……… 「……十夜、あなた、ひょっとして…………心が……読めるの?」 「………………………」  十夜は答えない 「…そうなのね………?」   「……………はい」  先程までとはうって変わって、十夜は下に顔を俯き、表情は暗く沈んでいた。声のトーンも普段より少し低い。 ……わたしの目にはまるで、今にも泣き出しそうなのを必死に堪えてるように見えた
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