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「………何?」
いつもの様に図書館で本を読み耽っていると、不意に背後から物音がした
咲夜がお茶を持ってきたのであれば、一言あるはず……
「…誰かいるの……?」
少しだけ首を背後にまわし、辺りを観察する。
自分のすぐ後ろに積み重ねていた本が微かに揺れている。
「……鼠…かしら………?」
この場合の鼠とは、当然、動物の事ではない。
ここには珍しい本も数多くあり、それを狙って侵入者が来る場合もある。
だが、大抵は門番に見つかり追い返されるか、レミィに見つかって血を抜かれて干からびるかなのだが、稀に、運良くどちらとも
出会わずにここに来る場合もある。
そんな時は、大概、私が魔法で片を付けるのだ。
…ここの本棚には特殊な魔法コーティングが施してあるため、
ちょっとやそっとの衝撃ではびくともしないので、わたしは研究した魔法の成果を侵入者で試してみたりする……
が、面倒臭い事には変わりが無い…
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