想ひ出花火

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一言も、君は喋らなかった。 なんとなくは、わかる。 でも、でも怖かった。 だから誤魔化すために、 僕が話をしてた。 ただただ、ひたすらに 僕が話し続けていた…。 必死に、会話が途切れることの ないようにと…。 僕は君に言った。 「浴衣姿キレイだね。」と。 本当に綺麗だった。 でも君は、 聞こえていないのか、 うん、ともありがとう、とも 言わなかった…。 ただ、真っ直ぐな瞳で 花火を見つめていた…。
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