魔花売りの少女

3/72
前へ
/72ページ
次へ
「おっかげっで人は村を捨てるけど、その身に付いたのっろいはね、絶対とっれないえっいえんに! 村に入ればそっの村に、街に入ればそっの街に、にょきにょきはっえるよ虹色鮮やか魔花ちゃんが!」 そのきめ細かな髪は茶色がかり、頭頂部には触角のような癖毛があった。 服は丈が短い黒のワンピースで、胸から下腹部にかけて白く細い十字架が描かれている。 中には長袖の青い服を着ていて、黒地に白い十字架が描かれている長い靴下を履いている。 「そっこに表れる正義のっ使徒! ふっしぎっなまっほうっでかっりとるよ! バサバサバッサと魔の花を!」 内側から明るさを放出しているような笑顔をたたえる顔は整っていて、パッチリとした浅緑色の目の奥には、小動物を連想させる愛らしさがある。 「そっの使徒のっ名は、魔人様! つっよくてやっさしい魔人様! うっち来て、こっち来てみんなの英雄、魔人様! いえーい!」 少女は周囲に響くほど大きな手拍子を一つつき、歌を終えた。

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>