止めろーーーー!!

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自分の住んでいるアパートから少し離れた川にかかる橋。 人も車もあまり通らないし周りに民間もない。 人知れず死ぬならここがいいだろう。 周りに人がいないのを確認して、俺は柵を乗り越えた。 ここから飛び降りれば下の浅い川にまっしぐらだ。楽には死ねないかもしれないが、死ぬだろう。 もし死ななくても、溺死もできる。 両の足が折れればそれで終わりさ。頭打って気絶、もしくは即死でもいい。 さ 逝きますか。 バランスを崩して、体を前に傾ける。 その時だった。 「止めろーーーー!!」 誰かが叫んだ。 だがもう遅い。 俺は既に落下しているんだから。
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