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マスク、熱さまシート、水枕もどき。
それらの力を借りでもって症状は一向によくならない。
「あ゛~、インフルエンザとかマジないわ~」
一日中咳き込み、ガラガラどころかかすれた声になってしまった大樹。台所では妹紅が林檎を下ろし金ですりおろしている。
初めてかかったインフルエンザ。熱は39度も出、一人では何もできない。妹紅がいたのは幸いであるが、彼女にうつしてしまったらどうするか?一応マスクはしてもらってはいるが、不安ではある。
「はい、これ食べなよ」
体を起こし、妹紅がすりおろしてくれた林檎を大樹は食べた。
「うん、美味い」
喉が痛くてろくなものが食べれない。今はとにかく安静にしてひたすら寝るしかないのだ。
林檎を食べ終えると、また大樹は横になった。頭がグワングワンと落ち着かないが、寝るしかないのだ。
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