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「わしはもう、おじさんじゃなくてお爺ちゃんになってしまったがのぅ」
そう言って笑うおじさん――お爺ちゃんの顔は、昔に比べて皺が増えた気がする。
「なーに言ってるの。おじさんはまだまだ若いよ!」
「そうかい?それは嬉しいねぇ……」
本当に嬉しそうに、にっこり笑うお爺ちゃん。その顔を見たら、ボクも自然と笑顔になった。
これぞ、お年寄りパワー?
「あのね、このネックレスが欲しいんだけど……」
「これじゃな?誰かにプレゼントかい?」
「ううん、自分の。今日から学校だからねっ」
「そうかい、そうかい」
納得したように頷いたまま、止まってしまったお爺ちゃん。
と思ったら、今度はボクとネックレスを交互に見てきた。ボクを見てはネックレスを見て、またボクを見て……の繰り返し。
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