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「じゃあ、今のは人が、誰かが死んだってことか?」
自然とカケルは声が震えた。
━━そうだな。何者かが、村で暴れている。
「…………! 急ごう!」
カケルは村へ向かい、走り出す。
途中、剣を手に持ち、臨戦態勢を整える。
何度かこちらへ逃げて来た村人とすれ違うが、カケルをひき止めようとする者はいない。
カケル本人は気付いてはいなかったが、その顔は誰よりも怒りに満ち溢れていた。
━━視界を切り替えよう。その方が、戦いやすいだろう。
アイズがそう言うと、視界に色が戻る。
しかし、感覚が魔力を見つけ動きを読み取る。
人を見れば、身体を覆う魔力を見ることができた。
確かにモノクロよりは色が付いているほうが多少物を識別しやすい。
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