見開け

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放課後。 カケルはラークに呼ばれ、教室に残っていた。 「用事って何?」 「いえ、大したことではないんです。はい」 カケルは自分の手に置かれたバスケットを見つめた。 「なにこれ?」 「居眠りの罰ですよ。村の外れにある薬草栽培地に行って、明日の授業に使うラベンダーとセージを採ってきなさい」 「えー! なにそれ。だいたい村外れって魔物出るじゃないか!」 「君の剣術の腕前なら大丈夫ですよ。……さ、行ってきなさい」 ニコニコと笑い続けるラーク。 カケルはため息を一つつくと、薬草栽培地へと向かい歩き出した。 一旦家に帰り、いつか父から譲り受けた剣を携え、準備を整える。 「……行ってきます」 亡き母の遺影に手を合わせ、家を出た。 一瞬、左目が疼く。 気のせいだと思い、カケルは特に気にかけなかった。
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