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「熊っちー! 文化祭の競技はなにになったんですかー?」余談だが、大輝は熊ちゃんのことを熊っちと呼ぶ。舞たちはフツーに先生と呼ぶ。別に熊ちゃんが呼んでくれと言ったのだから、俺や大輝が敬意を払っていないわけではない。で、っていう話だが、そんなこと言われたら涙目だよ俺?
熊ちゃんの入室と同時に勢いよく手を挙げ元気に質問した大気に、熊ちゃんは待ってましたと言わんばかりに元気よく口を開く。
「じゃあ岡島以外のみんなも知りたいようだからな、教えてやるよ! 今年は、“ダンス”だッ!!」
「?」
ポカンとなる我がクラス。そりゃそうだ。ダンスって、どういうこと?
約一名、ヒューヒュー言ってる空気の読めないバカが一番前の席にいるが、熊ちゃんは大輝をも無視して続ける。
「おいおい、そこは盛り上がるとこだろーよ。まあ、いいか。ルールは、男女ペアになって社交ダンスを踊るんだ。審査員のハートをキャッチしたヤツが優勝って寸法だぞ」
ひとり盛り上がっていた大輝がなんか悲しそうな顔をしてたのは、見て見ぬフリをしておこう。
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