恋を彩る風の色 ～二人で描く未来予想図～

‐The moon‐

　まあ、ここまでくれば察しのいいヤツもよくないヤツも、つまりはみんなわかると思うが……やる気が出ないわけで。

　なんてったってゆとり世代代表だし、エサがなけりゃ全力でできないというのかね。そんな自分が社会の底辺であることは自覚している。だから俺に向かって中指を立てないでくれ。

　俺だって、瑞穂みたいにやる気のないところから全力で取り組むところまでは行かないにしても、麗人や凛みたいにどうせやるからには楽しもうとは思っている。

　それに、舞には絶対にやる気が出てないことを悟られまいと、イヤな顔はせずにちゃんと最後まで練習に付き合っている。

　でも、なんだよな。どうしても楽しむことができない。センスがないから一度でも綺麗にできたことはないし、そもそも俺の性格の問題でもあるのかもしれない。

　一回でもピシッと決まれば少しは楽しくなるのかもしれないのだけれど……それまでにどれだけ時間がかかればいいんだジョニー。紙一重だなヨサク。