大騒動な一日

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ノックの音がする。 愛だろう。ドアを開けると、 「早く行こうよ」 と急かされる。 そのまま、旅館を出て四人で桜ヶ丘公園へと向かった。 「おい翼、今度は祭りがなかったなんていうなよ」 「俺はそんなにバカじゃない」 じゃあお祭りの日にちを間違えたのは誰だったろうか。 公園へ近づくとお祭りの音がする。 今回は翼も間違えなかったようだ。 公園に着くとたくさんの人でごったがえしていた。 すごい人数だ。 いくら有名だからといってこんなに集まるものだろうか。 「すっごい人だね」 優太が呆気にとられて言う。 「そりゃそうよ。有名だもん。このお祭り」 当然のように答える愛。 それからは平和で楽しい時間が続いた。 この言い方って年寄り臭いかもしれないけれど、実際にそう思ったんだ。 いつまでもこんな時間が続けばいいなって。
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