プロローグ

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家に帰ると誰もいなかった。 どうやら、母親はどこかに出かけたようだ。 自分の部屋がある二階へ上がる。 部屋に入るとすることがない。 今日借りてきて本でも読もうと思いたち、バックの中から本だけを取り出して後は隅に投げる。 いつまでこうしていたのだろう。 下で大きな音がした。 おそらく母親が帰ってきたのだと思う。 とりあえず下に降りてみた。 「おかえり、母さん」 「だだいま。和也いたの」 黙って首を縦にふる。 どうやら買い物に行っていたらしい。 冷蔵庫のところでゴソゴソとやっている。
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