突然のお祭り

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「お~い早くしろ和也、乗り遅れちまうぞ~」 翼が叫んでいる。 隣には優太がのんきに菓子を食べていた。 あれをやめれば、少しは痩せるんだろうな。 「いま行く~」 全速力で駅のホームへと走る。 『駆け込み乗車はおやめ下さい』 と言われているそばから駆け込むと同時に、後ろでドアの閉まる音がした。 「遅いぞ和也」 「準備に手間取るだろうが」 「知るか、そんなこと」 学校から走って帰り、急いで準備して家を飛び出してきたのにこの時間だ。 翼の考えることは無茶苦茶すぎる。 そう思いながら翼の顔を見てみると、なぜか不思議な顔をして手には祭りの冊子を握っていた。 「翼、どうかしたか?」 「お祭りは24日じゃなくて25日だった」 すぅ~っと思い切り息を吸い込む。 「翼~~~!」 周りの人達がこっちを驚いた表情で見つめているがあまり気にならない。 すると優太がすかさず止めに入る。 「まあまあ、落ち着いてよ」 「これが落ち着いていられるか。 翼、お前はどうしてそういつも間違えるんだ。 行く日にちくらい間違えるんじゃねえよ、バカ」
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