フェアリーテイル

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「さっすが玲菜ちゃん!! 頼りになるぅ!!」 さっきとは打って変わってハイテンションな愛流に戻った。 「カッコイイです玲菜さん!! ありがとうございます!!」 ひかるちゃんも愛流と一緒になって飛び跳ねていた。 「勘違いしないで。 私自身が、彼がいたほうがアリスへの近道になると思ったから言っただけ。 あなたたちのためじゃないわ」 ふんっ、と言ってまた自分の席に座るお嬢。 愛流が俺のほうを見て口パクで何かを伝えてきた。 (ツ・ン・デ・レ) なるほど。 お嬢が少し赤くなっているのが見えた。 なんだ、結構可愛いとこあるじゃんか。 「さぁ、音木くんも仲間になったわけだし、改めて何か聞きたいこととかあったら受け付けるよ」 「聞きたいことなぁ…… そういや、愛流はなんでアリスを追ってるんだ?」 三人共別々の理由だって言ってたよな。 「私はねぇ、呪文を集めてるんだ」 「呪文?」 「そう。 魔法の呪文。 アリスがこの本から盗んだ呪文。 ウサギたちを倒すことによって、この本に呪文が戻るんだ」 そう言って、魔法を使うときに毎回開いている本を出す。 「ウサギ達はね、アリスから魔法を一つずつ与えられているの。 その魔法はウサギによって違うんだけどね。 アリスが与えた魔法を私が回収する。 そして、最終的にアリスを捕まえるのが私の修行の最終目的なんだよ」 修行? 愛流はまだ修行中の身ってことか。
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