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「なぁアカネ。私は確かに最初はショコラケーキをこの目で見つけた。しかし、何故そのショコラケーキが今や原料のカカオに戻りつつあるのだろうか…」
正確にはアカネが食べた後のショコラケーキの残骸である。
「そう見えるのはお前が目を大きく開いているからだよ」
特に興味がないアカネは適当に呟く。
「よしアカネ。いっぺんちょっと向こう行ってお姉ちゃんとお話ししよう」
「さぁ…食べ終わったらちょっと運動しないとな。太るの嫌だし。散歩にでも行ってくる」
アカネはアオイから目をそらし、逃げるように玄関を目指す。
「ついでにショコラケーキ買ってこい馬鹿野郎!!!」
こうして今日も平和な午後が終わっていくのだった…。
―――その日の夕飯
「今日はアオイもアカネも大好きな揚げ出し豆腐よ」
「うはぁ~うまい!!母よ、おかわりだ!!」
「はいはい、あら?アカネちゃんはあんまり食が進んでないけどどうしたの?」
「うぅ…腹が…」
これがケーキワンホール食べた代償である。
「やはり母の揚げ出し豆腐は絶品だな」
「うぅ…腹が…」
こうして田崎家の平和な夕飯が終わり、平和な一日が過ぎていくのだった。
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