ラビアレ

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「やぁっぱここにいたか」 「ラビ?」 「風邪引くぞ?」 「…大丈夫ですよ」 大丈夫って… だいぶ寒そうにしてるさ 「リナリーが探してるさよ?」 主役がいないーって 「あはは…」 そう言って笑うアレンはどこか寂しそうで (ああ、俺が届かないところにいる) マナのことでも思い出してるのか なんて愚問は出来ない そんな度胸、俺は持ってないけど 「俺は、アレンが生まれてきてくれてよかったと思う もちろん、マナと出会ってくれたことも感謝してる」 「どう、して」 「じゃないと俺らは出会えてなかっただろ?」 こうやって一緒に居れなかったかもしれない 「だから、感謝してる。ありがとう」 「…………変なの」 感謝なんて、初めてされました 「俺だって感謝なんて初めてしたさ」 あはは、と二人で笑う アレンにはさっきの面影なんて無かった 「アレン、」 「はい?」 「愛してる」 ボクも、 と、真っ赤になって小さく呟くアレンが可愛くて (ああ、幸せだな) なんて、柄にもなく思った。 .
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