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「ぃたッ」
その頃グリューは何処か、寮と思われる部屋に飛ばされていた。
‥今の声をグリューがあげたのか、と言えば答えは違う。
今の声は、グリューが飛ばされて来た時に巻き込んで乗っかってしまったであろう人の声だ。
しかし上に乗っているグリューはその声を聞くまで全然気付かなかったらしい、慌てて飛び降り手を差し出した。
そこで二人はお互いの容姿の全体を見た。
グリューは本来なら綺麗な紅色の髪をボサボサの鬘で多い、整った顔を大きな瓶ぞこ眼鏡で隠している為、見た目は根倉、またはがり勉だ。
一方グリューが乗っていた少年は落ち着いた深緑の髪を方まで伸ばし、エメラルドグリーンの目をキラキラさせ如何にも可愛いといえる容姿だった。
勿論身長はグリューの方が頭一つ分以上、上である。
グリューは暫く、こんな可愛い人ががいるんだなぁ‥何て思っていたが、状況を思い出し慌てはじめた。
「ッ!大丈夫?怪我は?痛い所は?」
そう言いながらグリューは少年の体を怪我が無いか、触ってたしかめる。
この時点でグリューはすでに涙目だ。
人の怪我に弱いのである。
「ッ大丈夫だ‥」
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