警察署にて

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直人の部屋にて――― ガチャッ… そんな音が後ろから聞こえて、今日は誰がきたのかを確かめるために、俺は後ろを向いた。 そして、目を大きく見開いた。 「久しぶりだな…兄さん…」 「………友……………人………???」 そう、今俺の目の前にいるのは、他の誰でもない…たった1人の俺の弟だったのだ……。 「友人……??久しぶりだなぁ…!!」 「あぁ、久しぶり…」 「お前…元気だったか?? いやぁ…まさかお前が会いに来てくれるなんて思ってもいなかったぞ!! ははは!!お前の元気な姿を見れて兄さん感激だ!!」 くっそー!! いきなり会いに来るなんて反則だぞ友人!! つーか… イケメンにそだったなぁ… さすが俺の弟…… 「オイ友人! お前、バレンタインデーにいくつチョコ貰えるんだ??」 「え…??チョコ…?? 手渡しされて事は一度もないけど…」 「じゃあ下駄箱とかに入ってるのか??」 「下駄箱……?? あー…えーと… 13~20個くらい…でも手渡しなんてされたことないから本命チョコなんてもらった事ないよ…」 「!!??」 こいつ………… モテの自覚ナシ…!!!! そうか…モテの自覚ナシかぁ… もったいねぇなぁ… ま…こいつの事だもんな、仕方ない!! 「ははは♪ 久しぶりにお前に会えて俺嬉しいぞ!! ははは!!!」 グサッ…………… 「え………………??」 ボタボタと、赤いものが床に落ちていく――― 「友………人……?? お前…………??」 「ごめんな……兄さん……俺…兄さんが憎いんだ…だって俺……兄さんのせいでいろいろあったんだ………」 「友…………人………」 「?」 「ごめん……な……」 「!!!!!!!」 「俺の…せいで…いろいろ、辛かったん、だな……ごめん、な…… でももう……終わり、だから…安心…しろ…よ……??」 「に…兄……さ」 「今まで…本当に…ごめん……な……… 俺は……お前の事…ずっと……大好きだから……な……」 「兄さん…………??」 「…………」 「兄さん!!兄さん!!! お…俺は…なんて事をしてしまったんだ!!!! うわぁあぁぁあぁあぁあ!!!!」 グサ ボタボタと…真っ赤な水滴が兄さんの顔におちていく…… 「兄さん…今…俺もそっち行くから…………」 俺は兄さんの手を取って、フワリとほほ笑んだ………………… ――END――
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