第二話

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ロビーに着いた。スタッフの人も来てくれてあの人だと教えてくれた。 「あの~」と呼ぶと振り返ってこちらを向いた。 「あれ、アンタのであってた?」 木村葉…!!なんだその不機嫌な顔は!?今回はなにもしてないぞ? 「ありがとう。あってるよ。」 とりあえずお礼を言って頭を下げた。 「アンタちゃんと周り見て動け。お守りに鈴がついてるにもかかわらず落として気付かないなんて難聴じゃないのか?耳鼻科に行って来ることを進める。」 あってものの数分で良くそこまでの憎まれ口を叩けるな。 「うるさいわね~あの部室にあったの?」 「そうだ。それ以外どこがある?考えて話すことをしないのか有名人。」 「あなたね~「あ~そうだサインをくれないか?」 あらかわいいとこあるじゃないのコイツ。 「いいわよ。何枚欲しいの?」 「今色紙は二枚しかないから二枚でいい。」 「ん、わかったわ。二枚ね。」 すぐに書いて渡した。 「ここまで連れて来させたタクシー代が払えなくてね。それと友人が欲しいらしい。助かった。」……… 「は?アンタいらないの?」まさか売る気? 「気を悪くしたのか?なら少し訂正してやろう」なんで上から目線? 「タクシー代と言ってもここまで連れてきてくれた、奴に対するタクシー代だ。もう一枚はあ~演説の時にいたヤツがアンタのファンらしい。だからだ、よかったな。」 なんか腹立つ。 「あっそ!!」 もうこんなヤツに少しでも感謝した私が馬鹿だった!! 「なにを怒ってるのかわからないが、サインありがとう。」と言って出口に行く。 「ちょっと待て!!」 なんで止めてしまった?自分でもわからなかった。 「なんだ?」 もう少し話がしたい…のかな?わかんない… 「あのね、お、沖縄に行くからお土産買ってあげる。道案内とお守り持って来てくれたお礼に…」 なに言ってるの私…変… 「アンタ頭打った?」 「打ってないけどなんで?」 なにをいいだすんだコイツは? 「ん~やけにお礼が多いから変だな。と思っただけだ。」 どこまで捻くれてるんだコイツは? 「ならいいわよ!!」 もう知らない!!この馬鹿!!振り返って戻ろうとした。 「中村さん、食べ物以外で頼む。形の残るものがいい。」 コイツ今なんて言った?
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