第一話

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数分練習をしていると 「はい、終わりだ。今から向かえば半には付く。」と言って出ていった。半二分前だ。 「着くの?二分前だよ?」 「まぁ、着くでしょ?」 「曖昧な…」 「世の中は曖昧なことばかりだよ」 「早く行かないと…」 「焦っても仕方ないよ。もう着いたし。」 ………。なにか納得行かない。真っ直ぐ歩いただけじゃないか。 「ありがとう」 お礼はちゃんと言わないとね。 「次からは迷わないように。めんどくさいから。」と言っても戻ろうとしていた。 「真矢!!どこにいたんだ?」とマネが来た。 「ごめんなさい。迷ってこの生徒に送ってもらいました。」 「すまないね。」とマネが謝る。 「別にいいですよ。困ったときはお互い様じゃないですか~。」 え?なに?その爽やかな表情は?猫かぶりめ…。目が開いて眠そうじゃないし。 「後この事は絶対に人には言わないでくれないか?」 「あぁ、いいですよ。それじゃ、僕は授業があるので。」と言って戻って行った。なにが授業だ。さっきの部屋に戻って本でも読むんでしょ? この猫かぶりの無愛想野郎め!!と思って睨んだ。 「人当たりの良い今どき珍しい生徒だね。」どこが? 「まぁ、確かに今どき珍しい生徒だとは思いますけど…人当たりは良くないです。」とキッパリと否定した。 「ん~そうかな~」と言って中に入って行った。 「見た目に騙されてますよ~」と言って体育館の中に入った。 服は着替えずメイクや髪型をセッティングした。
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