第一話

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「真矢?まだ?」 マネージャーが腕時計を見て私に聞く。 「す、すいません。」 あの男のせいだ…。あの男の顔がちらつく。 舞台袖に早足に向かって中を見ようとすると… 「真矢、行ってらっしゃい。」と言って押された。 うわぁ~緊張するよ~。 「うわわ、わわを、と、じゃ~行って来ます。」緊張しまくるよ~ 「では中村真矢さん来て下さ~い。」と生徒さんかな?多分司会者さんに呼ばれ舞台に出た。 「え~と、中村真矢です。よろしくお願いします。」と言ってお辞儀したらマイクに頭をぶつけた、ヤバイガクガクだ~ 「緊張しないで~」と生徒さんに言われた。ありがとう。 「ありがとう!!私こういう演説というのは初めてでね~。」 それから色々と話して。 「では質問タイムです。くじを引いてください。」と司会者さん。生徒さんみたいだ。 かなりカチコチになっている。 あの仏頂面はおそらくどうでもいい。 みたいな感じなのだろう。 さすがに寝てるとかは無いだろうし、まぁ、本を読んでるくらいだな。と予想した。 「え~とですね、この箱の中に人の名前が書いてある紙が入っています。それを読んでください。」 なるほど。あの男に嫌がらせをする絶好の機会ではないか? 「はーい。わかりました。では引きますね~。」 あれだけ文句を言ったんだ少しはお返ししてやるよ。 私こんなに嫌な人だったかな? アイツのせいだ。 あの仏頂面はどこかな~。いた、爆睡してる……。余計に腹が立った。 勢い良く一枚箱から引いて永田さとしと書いてあったが、関係無い。舞台から降りて無愛想のとこまで行った。 「すみません、質問お願いしま~す。」と言ってアイツのところまで行った。 「おい、葉、来たぞ!!」と言って無愛想を起こす。こいつ葉って名前なんだ。
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