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のんちゃん、のんちゃんが生きてたら今頃24歳だね。
毎年この時期は、胸が痛くなって、寂しくなるよ。
貴女を助けられなかったと、やっぱり何度も何度も思ってしまうから。
無力なあの時の自分を、責めてしまう。
今だったらきっと助けてあげられたと、思ってしまう。
貴女はたくさんのひとに、傷跡を残した。
その大きさに気づいているだろうか。
悲しくて、辛い、とても深く痛い傷跡を残していったのよ。
でもそれ以上に
貴女はきっと毎日毎日
辛かったんだよね。
苦しかったんだよね。
傍に居れなかったこと
傍に行けなかったこと
助けを求めていたことに
何故気づけなかったのか
今でも後悔しています。
けれど、全部が全部悪いことばかりぢゃないよ。
あたしは貴女の死で、色々なことを学んだ。
変わったの。
自分がどんな苦しい状況下にあろうとも、友や家族、恋人の声に耳を傾けよう。
小さなSOSに少しでも早く気付きたい。
どんな些細なことでも、聞く耳を持てる余裕を持とうと貴女が亡くなってから努力して来た。
して来たつもりです。
これが周りの人間から「ゆみは周りのことばかり」と言われてしまう原因だろうけど、あたしにとっては自分の事と同じ。
自分自身の限界は自分で分かる。
だけど、周りの人間の限界は、ただ何となく見ているだけでは分からない。
笑っていても
本当は悲しい人が居る。
泣きたい人が居る。
表面を見てるだけぢゃ、限界なんて、分からないんだよ。
人は、嘘をつくから。
誤魔化すから。
取り繕うから。
あたしは、生きていてほしいの。
失うことが、不幸なの。
だから「人の為」ぢゃないんだ。
「自分の為」なんだ。
ねぇのんちゃん?
成仏できてるの?
人は自殺をすると、中途半端なところで、さ迷い続けて、亡くなってからも苦しむと聞いたことがある。
休まらないと聞いたことがある。
あたしにはもう何もしてあげられないから、貴女が成仏していることをただただ祈るばかりだよ。
明日は、のんちゃんの好きなチョコレートをいっぱい買い込んで、地元に帰るから。
一緒に居ようね。
独り言みたいに、いっぱい色々言っちゃうだろうけど、我慢して聞いてよ?笑
もうすぐ会えるから
待っててね。
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