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制服が違う衣装に切り替わったのだ。それは可愛いフリルに首もとのチョーカーには鈴が…
ファンシーな…それでいて、男が着るのは間違いな…恥ずかしい衣装…
「ふむ、キモイな」
「…て、お前が言うな!」
メイド服……人生着る事ないと思っていたそれを俺は着ていた…強制的に…
「あー嘘だ。冗談だ。似合っているぞ。ぷぷぷ、意外と似合って笑いが止まらん」
「…殴りたい…女だからって容赦しないぜ…今すぐお前の顔をブスな面にしたいぜ」
「やれるものならやってみな。先に私がお前のその顔を不細工に変えてやるぞ」
見えない火花が散る。
「……メイド服もあんたの趣味か」
「いや。なんとなく頭に浮かんでな」
「制服に戻せ」
「なら裸に…」
「お前本当に姫か!制服に戻せ!」
「はいはい。まったく冗談の通じん奴だ」
「嫌な冗談だな…」
ルーシアは頬を膨らませながら、魔法をかける。俺の服は元の制服に戻り、手錠も足枷も首輪もなくなっていた。
やっと元の安心した姿に戻り、息を吐く。
(つ…疲れた)
と、同時に扉が開いた。セバリックが戻ってきたのだ。
開いたと同時に微かなコーヒーの香りに喉が鳴る。
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