prolog~願い~

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悪魔…魔女 ―違う私は悪魔じゃない…魔女じゃない! 外には出さない。お前は永遠に鳥籠の中。さぁ飲み込みなさい、聖水で凍らせて作り上げた聖石だ。これは普通の人間なら体内にいれたらすぐに溶ける。だがもし悪魔なら腹の中でじわじわと焼き苦しめ溶ける事ない。そうしてお前の寿命も少しずつ削っていく。悪魔にとっては猛毒よ。 ―ぐぅ…、い…嫌だ!私は死にたくない!でも死ぬなら一瞬で殺せ! そうはさせない。お前は仮にも一国の姫、殺しはしない。 ―でも殺そうとする、じわじわと。邪魔なら何故一思いに殺さないの チャンスを与える為だ。 ―チャンス? そう。お前にとっては良い事だ。お前を死なずにすむし、自由になれる。すぐには無理だが、ある事をして欲しいのだ。どうだ? ―自由になれる…死なない。もう魔女だと馬鹿にされない?石を投げられたり、しない…? ああ…だが最初はお前を非難するだろう。が、いずれはそれを忘れ、お前を受け入れる。 ―……… 私は魔女じゃない。 魔女じゃないのにみんな非難する。父も母も…… …… ―何故…私は非難されるの それは魔女だから。お前は知らないか?お前が泣く日は必ず何かが起こる。雨がふり、事故や災害が起きる。一度や二度じゃない。 ―それだけで魔女なんて… そのチャンスがなくなればお前は死ぬ。お前の生命停止、予言宣告はしてやらない。ただ近いとだけ教えておく。じわじわと震えて毎日を送れ。そして死ぬ直前にお前は皆の前で火炙りにされるのだ。 ―火炙り……魔女にはお似合いな死ね 首を切る…というのもあるが、どちらが好みか考えるがいい。死にたくないなら条件を飲め。 ―…そうすれば死なない…自由になれる……わかった…、どうすればいい? それはな… .
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