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「ん…」
なんだ?頭がガンガンする。それになんだ?なんか騒がしい声がきこえる。
「なぁセバリック、こいつもしかして死んでる?失敗したか?この世界に召喚するの」
「いえ、順序はあっていますよルーシアお嬢様、貴方の魔術は完璧です」
「だよな。小さい猫や犬を召喚できるのだ。人間を…しかも異世界からってのは初めてだが一応召喚できたし」
「奇跡ですよ。向こう世界とこちらの世界のタイミングが一致して起こったのですから
「しかしこやつはあちらの世界で何をしたのだろうな。まぁとにかく目を覚ませ、異世界人!」
「んぐ…」
なんか幻聴がきこえる。しかもなんか背中が重くのしかかる。
仕方なく瞼を少しあける。すると視界に映った場所はみた事ない部屋だった。まるで高級ホテルの部屋のような作りとキラキラしたシャンデリラに天蓋つきベッドに意識が徐々に覚醒していく。
「なっ、なんだこれ!」
「うわぁっ」
勢いよく起き上がったので背中にのってた女が落ちた。
慌てて彼女に謝ろうとしたが、突然手足がじゃらりと音をたてたので無意識に下へ視線がいく。しかも首が重いと思ったらなんて趣向だろうか…
「…何これ、手錠に足枷に首輪……俺、アブノーマルな趣味ないし繋がれる趣味もないんだが…」
「こんのー、セバリック、こいつ失礼な男だ!私に手を差し伸ばしもしない。素敵な人形…玩具が手に入るとかいいながらジャンクじゃないか!」
「まぁまぁ、この世界にきて混乱しているのです。許してあげて下さい。お嬢様ならできますね?」
「ま、まぁ私は大人だからな。ジャンクな駄目人形だが許してやる」
「あのさ…さっきからジャンクジャンクって俺人間なんだけど…」
見た目は可愛いというか美人でちょっと強気っぽい女で好みだったが、口を開けば結構きつい。
というかこの二人はなんだ?なんで姫っぽいドレスと執事みたいな服をきているんだ?何かの撮影か?コスプレか?
「混乱しているそうなので私が軽く説明しましょう。その前に自己紹介をします。彼女はこの世界の…いえ、エレス国の第二王女のルーシア姫です。そして私はお嬢様の執事のセバリックであります。以後お見知りおきを」
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