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その日から、私は真が女の子だと思う様に努力した。
真は私の部屋に来ては可愛いぬいぐるみを飾ったり、可愛い置物を置いたりした。ここは、私と真の部屋になった。
それから、真はちょくちょく私の服を着させて欲しいとせがむ様になってきた。
流石に女の格好で外に出ようとは言わなかったけど……真は、私の部屋では見た目も心も完璧な女の子になっていた。
そんな姿を見て、私は少し胸がチクッとした。
真を女だ女だと思う度に胸の痛みは増していったが、私は全く気にしなかった。
気付いたら、胸の痛みは無くなり……真は、私の中で完全に女の子になっていた。
そして、中学を卒業し、私と真は同じ高校に入学した。
真の秘密を知っているのは私だけ。ちょっと嬉しくて……少し悲しかった。
この秘密を知らなかったら、私はまだ真を好きでいられたかな?
何て、思う時もあった。
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