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よく晴れた、いつもと変わらない朝。
テーブルに並ぶトーストとスクランブルエッグを平らげ登校する。
陽射しが差込む教室、その窓側の最後尾、それが俺の席だ。
陽気のせいで1時間目からかなり眠い。
前の席に座る森は、2時間目にして意識を睡魔に持っていかれ、机に突っ伏している。
何気にグランドへ目をやると、1年の女子だろうか。やる気なさげにダラダラと走っている。
(どうして女子って手を袖の中に隠すんだろう)
そんなどーでもいいような疑問を思い浮かべながら、なおも女子を見ていると、オサゲのカワイイの女子が急に空を指さす。
すると他の女子達も一斉に空を見て、ある者は袖を口にあて、ある者は座りこむ。
(なんだ?)
みんなの見上げた方向を見ると、そこには空一面を隠すほど巨大な、丸い鉄の塊が浮かんでいた。
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