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王の言葉に帝達に驚きが走る。 それはそうだ・・神級など、誰にも使った記録などないのに、それが出来るという。 黙ったまま見つめる。 はったりで試験が行われる訳はないからだ。 だとすれば、この世界初の出来事が今から起こるというのだ。 緊張するなという方が無理だった。 帝達が強張った様子になったのは昇には直ぐに判った。 だが。 今更試験は止められない。 行うしかないのだ。 王が下がって避難したのを確認した昇は決心した。 そして右手を出し詠唱を始めた。 それと同時に魔力が吹き上がってくる。 周囲にいた全員が呻いた。 「赤き全ての怒りの源、蒼炎の竜の下に集い来たれ・・・蒼炎龍炎舞!!」 両手を地に当てるのと同時だった。 彼の手から何本もの線が地面を走り、それが割れそこから青白い炎が吹き上げる。 その炎は激しさを増し渦を巻き、そして、まるで何匹もの竜のように大地を這い回る。 最後は、その龍は一つに集まるかのように回転してゆき、一度空へ昇ったかと思うと一気に地面に降りてすさまじい熱気を放つ。 もうもうたる煙が収まった時、そこには一面の煮えたぎる溶岩の海があった。
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