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「想像を・・絶するな・神級は・・・」
擦れた声で王が言う。
「神級って、信じます?」
少し躊躇いがちに昇は言った。
青ざめた顔で、王は答える。
「どうかな。帝の諸君。他の神級も続けて行かせるかね?」
王がそう言うと白いローブの光帝が首を振って言う。
「いや・・・必要はないでしょう。」
それに続き黒いローブの闇帝も同意する。
「同感だ。これほどの力・・問題ないだろう。」
青いローブの水帝も静かに同意した。
「そうですね。」
聞き覚えのあるマスターの声で総帝と呼ばれる人物が言う。
「では・・皆さん異論はありませんね。」
その言葉に全員が頷いた。
それが合図だったかのように王が言う。
「では、彼は、唯一の神クラスXランクで良いな。さて・・・二つ名だが・・」
昇はためらい勝ちに言って見た。
「銀神帝・・てのは・・ダメかな?」
昇の言葉に王は頷いた。
「ふむ。よかろう。では今後二つ名”銀神帝”で、ローブは銀とする。よいかな?」
王の問いに昇は頷いて言う。
「はい。」
すると周囲にいた帝・王は皆昇に頭を下げた。
昇は驚きの表情をする。
「では・・今後、我らは神クラスである、銀神帝に敬意を表するものとする。正式な任命式は1カ月後とし、王宮で行う。」
王の言葉と帝達の様子に昇は困惑した。
昇が今までにいた世界の者達と反応があまりにも違っていた。
誰も・・・自分に、恐怖を抱いた様子がなかったからだ。
「誰も・・俺が・・怖くないのか?」
昇の呟きに王が反応した。
「うん?どういう意味だ?」
昇は躊躇いながら言う。
「いや。力を見せれば、皆、怖がるかと・・・」
「はっはっはっはっは。」
王は突然大笑いして昇の肩を叩く。
昇は益々困惑した。
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