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「じいちゃーーーんなんでだよーー」
そう言いながら、昇は、自室でくつろいでいた、王の所に行った。
「おう!お前か。なんだ?急に・・・」
昇はフードを跳ね除け、王にしがみつくと、言った。
「なんで、学校なんかに行かなきゃなんないんだよーーーー」
「ああ。その事か・・。」
昇の頭を撫でながら苦笑して、王が言った。
「お前・・・学校は嫌いか?」
「大嫌い!!!良い思い出なんか全然ないもん。
今が一番良い!
じいちゃんも、帝も皆優しいもん。
俺の事・・・・・化け物・・・なんて誰も言わないし・・」
「そうか・・・」
昇は、嬉しそうに撫でてもらってる。
「お前は・・今は幸せなのか?」
「うん!!!」
昇は即答した。
「ここは、前にお前のいた世界とは違う世界だ。正しい力を持つ者にはきちんと敬意を払う事の出来る者が、お前のいた世界よりは多いかもしれん。我々のようにな。」
昇は、黙って王の顔を見る。
「お前には、同じ年頃のお前を理解してくれる友が必要かもしれん。」
「居るのかな・・そんな奴」
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