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魔法――
そんな物が普通に存在するこの世界。
人々は魔法の中で生活し、魔法を使って文明を築く。
そんな世界の一角、『バーンズ』と言うファミリーネームの貴族がいる屋敷は、とても騒がしかった。
「んん~……まだかぁ!!ワシの孫ぉ!」
茶色の杖をブンブンと振り回し、腰の曲がった老人は叫ぶ。
目はよどんだ青色で、残り少ない白髪と、反対にたっぷり蓄えた長いあごひげが特徴的。
「親父、そんなに慌てなくても大丈夫だって」
茶髪で澄んだ青い目の男性が、椅子に腰掛けて言う。
彼の名はハバド=バーンズ、今騒いでいる老人の息子だ。
歳は20後半と言ったところか、厳格そうに見える老人に比べ、のほほんとした雰囲気をかもし出している。
「何を言うか、ハバド!孫じゃぞ、孫!
テンション上がるじゃろぉて!」
そしてこちらの老人の名はアース、アース=バーンズ。
「いや、だから…
そんなにテンション上げたら脳の血管プツンと逝っちゃうよ?」
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