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苦笑してそう警告するハバドに老人のアースは聞く耳を持たない様子…。
「へん!この際じゃ、脳みその血管の2~3本…」
「いやいや、俺嫌だからね?
息子の誕生日に親父の葬式するの」
何とも貴族らしくない親子だが、一応この辺りでは名の知れた貴族である。
因みに今日はハバドの子供が産まれるめでたい日。
今、別室でハバドの妻が頑張っているのだが、2人は居合わせるとうるさいだけなので、こうして隔離されているのだ。
そんな彼らがあーだこーだと言い合っていると、王室の扉が勢い良く開き、1人のメイドが笑顔で現れた。
「産まれました!」
そう言った瞬間、目にも止まらぬ速さで2人は王室を抜け出し、走り出した。
隔離されていたせいで2人の期待と不安はさぞ大きかった事だろう。
我先にと病室まで駆け抜け、その扉を開いた。
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