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「オギャー、オギャー」
そこには息を切らしながらベッドで安堵の笑みを漏らしている女性と、泣き叫ぶ赤ん坊を抱いている看護婦がいた。
ハバドとアースは急いで看護婦に駆け寄り、赤ん坊の顔を見る。
「か、可愛い…」
アースはしわくちゃの顔をポッと赤く染めて呟き、看護婦に両手を差し出した。
「抱かせてくれ」
しかしそれをハバドが遮り、アースの手を押しのける。
「いやいや、普通は俺が先でしょ。父親なんだから」
するとアースも負けじと押し返す。
「お前さっきまで興味ありませんみたいな顔してたじゃろ!」
「あ、あの…母体を休ませなくてはいけませんので、騒がれるのであれば外で……」
所構わず争いだす2人に恐る恐る言う看護婦だが、彼らは押し合いを止めない。
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