誰もいない

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僕はベランダの扉をあけた。 そして、ママがいつも生ゴミをすてる大きな青いポリバケツの上にたつ。 ポリバケツの上にはふたがとばないようにブロックがおいてある。 僕は静かにそこに乗った。 ベランダの手すりは僕の膝の高さになった。 「海斗!!!!」 パパとママが僕の名前をよぶ。 僕は手摺りに片足をかけいった。 「天国のママに会いに行く!バイバイ」 僕は手摺りにかけた足を力一杯蹴った。 体が一瞬上へ上がり僕は落ちていく。
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