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話は4ヶ月前に遡(さかのぼ)る。
北條ビルが完成して、二ヶ月経過した4月の4日の日曜日の朝8時に、
『ぶーぶー』
という携帯のバイブ音で豊は目覚めた。
北條ビルが完成するまでは、朝霞台のマンションで日曜日事に、真由美と亜紀と美女8人で天空拳の稽古をしていた。
朝霞台のマンションでは、それぞれの部門での一週間の出来事を話す場があった。
でも北條ビルか建設されてからはその会合も自然消滅した形になった。
豊は寝ぼけていた。
亜紀か真由美のどちらかが、遅れるか急用が出来たというメールだと思って携帯を取った。
メールは小林豊からだった。
何故か北條豊は胸騒ぎがした。
豊がメールを開いた。
豊がメールを開いた瞬間から彼の人生は大きな渦の中に巻き込まれて行く事になろうとは、本人も周りも知る由はなかった。
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