9278人が本棚に入れています
本棚に追加
駐車場に近づいた北條豊は、小林豊の連れに一瞬ビクッと反応した。
「あっ、紹介するよ。こちらは前田さん」
「おう宜しくな」
前田が爬虫類のような目を、豊に向けて挨拶をした。
豊は無言で前田に挨拶を返した。
そしてすぐさま小林豊をちらっと見た。
何故秘密を漏らしたのかと問いただすような
北條豊の視線に小林豊は耐えきれず下を向いた。
北條豊は小林から前田に視線を移した。
(多分、お前が小林を脅したんだろう。
前田よ。お前は忘れているだろうが、中学生の時にお前とお前の子分に暴行を受けてから俺の人生は狂ったんだ。
キッチリ借りは返すからな)
「こいつは、俺の弟分でよ。
何かと面倒見ているんだ」
前田が薄ら笑いを浮かべながら北條豊に言った。
最初のコメントを投稿しよう!