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「実は、こいつから相談を持ち掛けられてよぉ。それで俺が助言したいと思い、ついて来たんだ」
「どんな相談?」
北條豊はチラッと小林を一瞥(いちべつ)してから声を発した。
「こいつはよぉ。
自分の欲望に負けて、とんでもない物を作って夜もなかなか寝付けなくて、不眠症になったと。
……相談を受けたんだ。
最初は何も話してくれなかったが、このままいけばノイローゼになって首を吊るか、電車に飛び込むしかないぜと脅したんだ。
すると観念して詳細を話してくれたんだよ。
……まあ俺の耳に入ったという事は、お前も運が無かったと諦(あきら)めてくれや」
「とんでも無い物とは?」
北條豊が首を傾げながら前田に尋ねる。
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